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がんゲノミクス:成人びまん性グリオーマの縦断的分子軌跡
Nature 576, 7785 doi: 10.1038/s41586-019-1775-1
びまん性グリオーマ(神経膠腫)の成人患者に普遍的に見られる治療抵抗性を促進する進化過程については、まだ明らかになっていない。今回我々は、222人のグリオーマ成人患者から得た、異なる時点におけるDNA塩基配列解読データと、それらに対応する臨床的アノテーションを解析した。びまん性グリオーマの3つの主要サブタイプ全てについて変異およびコピー数を解析したところ、疾患の初期段階で検出されたドライバー遺伝子が再発時にも維持されていた一方、再発特異的な遺伝子変化が起きたことを示す証拠はほとんどないことが分かった。アルキル化剤による治療は、グリオーマサブタイプ間で異なる割合でハイパーミューテーター表現型をもたらし、超変異は全生存に見られる違いと関連しなかった。後天的な異数性は再発性グリオーマで頻繁に検出され、IDH変異を特徴とするが、染色体腕1p/19qの同時欠失はなく、さらに細胞周期の後天的変化や予後不良と関連性があった。各腫瘍のクローン構造は時間がたっても類似したままだったが、サブクローン選択の存在が生存率低下と関連していた。また、初期グリオーマと再発性グリオーマの間には免疫編集のレベルの違いはなかった。まとめると我々の結果は、最も強い選択圧はグリオーマ発生の初期に起こること、そして現行の治療法は、主として確率論的様式でこの進化を形作っていることを示唆している。

