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天文学:視線速度の測定から得られた恒星–ブラックホールの遠隔連星系

Nature 575, 7784 doi: 10.1038/s41586-019-1766-2

これまで、恒星質量ブラックホールは全て、伴星からブラックホールへ降着しているガスから放射されるX線によって特定されてきた。こうした系は全て、質量が太陽の30倍未満のブラックホールからなる連星である。しかし理論からは、恒星–ブラックホール連星全体の中でX線を放射する系は少数であると予測されている。ガスを降着させていないブラックホールは、伴星の動きの視線速度の測定を通して発見できる。本論文では、銀河系のB型星であるLB-1の2年以上にわたる視線速度の測定結果について報告する。我々は、このB型星の動きとそれに付随するHα輝線には、質量が太陽の68+11−13倍の暗い伴星の存在が必要であり、これはブラックホール以外に考えられないことを見いだした。78.9日という長い軌道周期は、これが遠隔連星系であることを示している。重力波実験では同程度の質量のブラックホールが検出されているが、金属量の多い環境におけるそうした大質量ブラックホールの形成は、現在の恒星進化理論の範囲では非常に困難であると思われる。

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