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古生物学:中新世の新たな類人猿と、大型類人猿およびヒトの共通祖先のロコモーション
Nature 575, 7783 doi: 10.1038/s41586-019-1731-0
ヒト族における二足歩行と大型類人猿(ヒト科動物)における懸垂の起源を説明しようと、多くの説が提唱されているが、それらを裏付ける化石証拠は得られていない。ヒト族における二足歩行は、掌行性/蹠行性の四肢動物であった祖先(現生のサル類に似た動きをしたと考えられる)から、あるいは、より懸垂型の四肢動物(現生のチンパンジーに最もよく似ている)から進化したと示唆されている。本論文では、ドイツ・バイエルン州のアルゴイ地方で発見された、新たな化石類人猿Danuvius guggenmosiについて報告する。この標本群では四肢の骨が完全に保存されており、そこから「四肢伸展型よじ登り(extended limb clambering)」という新たに特定された位置的行動の形態の証拠が得られた。D. guggenmosiは1162万年前に生息していた大型類人猿で、歯の特徴は、ドリオピテクス(Dryopithecus)類などのヨーロッパで見つかっている後期中新世の類人猿に最も似ている。D. guggenmosiはまた、二足歩行動物(ヒト族)に見られるような幅広い胸郭、長い腰椎、伸展した股関節と膝、そして、全ての類人猿(ヒト上科動物)に共通する長くて完全に伸展した前肢という、二足歩行動物の適応と懸垂型の類人猿の適応を組み合わせたような特徴を有しており、大型類人猿とヒトとの共通祖先のモデルを提供するものである。

