Article

物性物理学:ワイル半金属(TaSe4)2Iのアクシオン電荷密度波

Nature 575, 7782 doi: 10.1038/s41586-019-1630-4

アクシオン絶縁体は相関トポロジカル相であり、ワイル半金属、すなわち電子がゼロ質量のカイラルフェルミオンとして振る舞う物質において電荷密度波の形成から生じると予測されている。それに伴う電荷密度波相のすべりモードであるフェーゾンはアクシオンであり、異常な磁気電気輸送効果を起こすと予想されている。しかし、このアクシオン電荷密度波は、実験的にはまだ検出されていなかった。今回我々は、共線的な電場と磁場に対して、電荷密度波ワイル半金属(TaSe4)2Iのすべりモードにおいて磁気コンダクタンスへの大きな正の寄与を観測したことを報告する。磁気コンダクタンスへの正の寄与は、フェーゾン流へのカイラル異常の異常なアクシオン的寄与に由来し、電場と磁場の平行配列において固定されている。我々は、磁場を回転させることで、磁気コンダクタンスの角度依存性がアクシオン電荷密度波の異常な輸送と一致することを示す。今回の結果は、これまで他のいかなる状況においても捉えるのが難しかったアクシオンの実験的証拠を、強相関トポロジカル凝縮物質系において発見できることを示している。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度