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免疫学:肝臓でプライミングを受けているCD8+ T細胞の動態とゲノム全体像

Nature 574, 7777 doi: 10.1038/s41586-019-1620-6

B型肝炎のような肝親和性ウイルスに対するCD8+ T細胞の応答は、機能不全からエフェクター細胞への分化まで多岐にわたるが、こうした異なる結果がもたらされることの根底にある機構はほとんど分かっていない。今回我々は、B型肝炎の元来の標的ではないクッパー細胞によるプライミングが、CD8+ T細胞をエフェクター細胞へ分化させ、こうしたエフェクター細胞は肝臓全体に散在する形で、血管外に非移動性の細胞からなる密なクラスターを形成することを示す。対照的に、B型肝炎の元来の標的である肝細胞によるプライミングは、CD8+ T細胞の局所的な活性化と増殖につながるが、エフェクター細胞への分化は起こさず、これらの細胞は、門脈域の周囲に集合して、血管内に移動性の細胞からなる疎なクラスターを形成する。トランスクリプトーム解析とクロマチン接近可能性解析から、これらの機能不全CD8+ T細胞の独特な特徴が明らかになり、それらと疲弊T細胞や寛容T細胞の特徴との重複は限定的だった。これと一致して、肝細胞によってプライミングされたCD8+ T細胞は、抗PD-L1による治療では救済されなかったが、代わりにIL-2に対する応答を示すことが分かった。これらの知見は、慢性B型肝炎感染に対する免疫治療戦略を示唆している。

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