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固体地球科学:斜長石中のメルト包有物から明らかになった大洋中央海嶺火山の深い根源

Nature 572, 7768 doi: 10.1038/s41586-019-1448-0

全球の大洋中央海嶺系は、地球上で最も広大なマグマ系であり、地球の火山活動の75%が生じている場所である。大洋中央海嶺マグマ系の鉛直方向への広がりは限定されていると考えられており、リソスフェアが最も厚い、北極海の下の超低速で拡大するガッケル中央海嶺でも、噴火へ供給されるマグマの結晶化深度は9 km未満であると考えられている。こうした深さは、メルト包有物(結晶化した鉱物内部に閉じ込められた少量のマグマ)の揮発性元素含有量を用いて決められたものである。玄武岩質マグマ系の研究では、カンラン石がこの手法の鉱物として選ばれる。しかし、カンラン石中のメルト包有物から得られた圧力は、玄武岩の主成分元素の指標から得られた圧力やリソスフェアの厚さの地球物理学的測定結果と一致しない。本論文では、ガッケル中央海嶺で得られたカンラン石中のメルト包有物と斜長石中のメルト包有物を比較した研究について報告する。斜長石中のメルト包有物の揮発性物質含有量に対応する結晶化圧力(平均値が270 MPa)は、カンラン石中のメルト包有物の結晶化圧力(平均値が145 MPa)よりずっと高い。我々が見いだした最大圧力は、海底下16.4 kmの深さと同等である。こうした深い深度は、ガッケル中央海嶺のリソスフェアの厚さと、ガラス質の組成から再構築された圧力の両方と一致する。カンラン石中のメルト包有物を用いたこれまでの研究とは対照的に、今回の結果は、少なくとも超低速拡大海嶺では、大洋中央海嶺火山のマグマの根源がリソスフェア・マントルの深部にある可能性を立証している。

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