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水文学:サハラ以南のアフリカにおける気候変動に対する地下水の復元力についての観測された制御機構

Nature 572, 7768 doi: 10.1038/s41586-019-1441-7

サハラ以南のアフリカにおける地下水は、生計と貧困緩和を支え、重要な生態系を維持するとともに陸域の水とエネルギーの収支に強く影響を及ぼしている。しかし、地下水の涵養と持続可能性を支配する水文過程、さらにはそれらの気候変動に対する感度はあまり明らかになっていない。確固とした観測的な制約が存在しないことから、モデルに基づく乾燥地域における水資源減少の予測が正しいかどうかはまだ分かっていない。本論文では、サハラ以南のアフリカ全域にわたる地下水の数十年分のハイドログラフの解析を通して、局地的な水文地質は、降水量と涵養量の関係の種類と感度に影響を及ぼすのに対して、乾燥状態の程度が支配的な涵養過程を決定していることを示す。いくつかの湿潤な地域における涵養量は、幅広い年降水量の値に対して、変動係数としてわずか5%程の違いである。それに対して、他の地域では、降水量のしきい値(1日当たりざっと10 mm以下)次第で涵養が始まるかどうかが決まり、降水量と涵養量は、おおよそ線形の関係を示す。こうしたしきい値は、乾燥度が増大するにつれて上昇する傾向にあり、乾燥地帯における涵養はより散発的であり、一時的な地表流からの損失としての集中的な涵養がより支配的となる。極端な年涵養量は、一般に強い降雨や洪水イベントに伴っていて、それら自体は、大規模な気候制御に駆動されていることが多い。亜熱帯の乾燥地域では、全体的な降水量が少ない年においても、強い降水が最大規模の年涵養量をもたらす。従って、この結果は、サハラ以南のアフリカのような地域では水資源が減少するという「高い確信度」の合意事項に疑問を投げ掛けている。これらの降水量と涵養量の関係によって明らかにされた、多くの地域における気候変動に対する地下水の潜在的な復元力は、気候変動の影響の信頼性の高い予測と適応戦略を提供するために必須である。

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