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植物科学:ヘテロ型の受容体複合体によるRALFペプチドの認識機構

Nature 572, 7768 doi: 10.1038/s41586-019-1409-7

ニチニチソウ(Catharanthus roseus)のRLK1様(CrRLK1L)ファミリーの受容体キナーゼは、植物の生殖、成長、環境応答の重要な調節因子であることが明らかになってきた。CrRLK1Lファミリーのいくつかの受容体に対するリガンドとして、これまでに内在性のRAPID ALKALINIZATION FACTOR(RALF)ペプチドが報告されている。しかし、この認識の機構的基盤は不明である。今回我々は、RALF23が、CrRLK1L FERONIA(FER)とLORELEI(LRE)-LIKE GLYCOSYLPHOSPHATIDYLINOSITOL(GPI)-ANCHORED PROTEIN 1(LLG1)との複合体形成を誘導し、免疫シグナル伝達を調節することを報告する。構造データと生化学データから、LLG1(RALF23応答に遺伝学的に重要)や関連するLLG2が直接RALF23に結合し、これらが核となって、それぞれRALF23-LLG1-FERとRALF23-LLG2-FERというヘテロ複合体が形成されることが分かった。RALF23の保存されたN末端領域は、LLG1、LLG2、LLG3によるRALF23の生化学的な認識に十分であり、結合アッセイからは、この保存されたN末端領域を持つ他のRALFペプチドも、同じような様式でLLGタンパク質に認識される可能性が示唆された。構造データからはまた、RALF23の認識は、LLG1、LLG2、LLG3の柔軟なコンホメーションをとるC末端側によって調整されることが明らかになった。この研究は、GPIアンカー型タンパク質による、植物でのペプチド認識機構を明らかにしている。これらのタンパク質は、系統発生学的に無関係な受容体キナーゼと共に働く。今回の知見は、CrRLK1L受容体キナーゼと、LREファミリーとLLGファミリーのGPIアンカー型タンパク質による異なるヘテロ複合体による認識を介して、多様なRALFペプチドがさまざまな過程を調節する仕組みを理解するための分子的基盤となる。

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