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細胞生物学:SR-B1はDOCK4を介して内皮細胞のLDLトランスサイトーシスを引き起こしてアテローム性動脈硬化を促進する

Nature 569, 7757 doi: 10.1038/s41586-019-1140-4

心筋梗塞や脳卒中などの致死的な心血管疾患の原因になるアテローム性動脈硬化は、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールの動脈壁内への移動とマクロファージによるその貪食によって開始し、これが泡沫細胞の形成と病変の発生につながる。循環血中のLDLが動脈壁に入り込んで、アテローム性動脈硬化を引き起こす仕組みは分かっていない。今回我々は、マウスにおいて内皮細胞のスカベンジャー受容体Bクラスの1型(SR-B1)が、LDLの動脈内への送達および動脈壁マクロファージによるLDLの蓄積を仲介し、これがアテローム性動脈硬化を促進することを示す。LDL粒子は、in vivoでは内皮細胞の細胞内小胞中でSR-B1と共局在していて、単層の内皮細胞を通過するLDLのトランスサイトーシスには、LDLのSR-B1への直接結合と、SR-B1の8アミノ酸からなる細胞質ドメインが必要であった。このドメインはグアニンヌクレオチド交換因子DOCK4(dedicator of cytokinesis 4)を誘導する。DOCK4は、LDLのSR-B1への結合とRAC1の活性化を共役させることによって、SR-B1のインターナリゼーションとLDL輸送を促進する。SR-B1およびDOCK4の発現は、マウス大動脈のアテローム性動脈硬化が起こりやすい領域で病変形成前に増加しており、また、ヒトのアテローム性動脈硬化が起こった動脈でも正常動脈と比較して増加していた。これらの知見は、アテローム発生は障害された内皮バリアをLDLが受動的に通過することで起こるという長年の考え方に異議を唱えるものである。LDLの動脈壁内への内皮を通る送達を阻害する介入は、心血管疾患に対する新たな治療カテゴリーになるかもしれない。

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