天文学:若い惑星状星雲K4-47における13C、15Nおよび17Oの同位体の極端な濃集
Nature 564, 7736 doi: 10.1038/s41586-018-0763-1
炭素、窒素および酸素は、銀河系で水素とヘリウムに次いで最も豊富に存在する3種類の元素である。水素とヘリウムがビッグバンで生成されたのに対して、炭素、窒素、酸素は星内部の元素合成から生じる。12C/13C、14N/15N、16O/17Oの同位体比は、元素合成の効果的なトレーサーであり、始原的な星間物質が太陽系へと進化した際にその中で起こった化学過程を評価するのに役立つため、特に興味深い。希少同位元素である15Nと17Oの起源は、新星や、超新星として爆発する非常に大質量の恒星が、15Nの主な生成源であると仮定されてはいるが、まだよく分かっていない。本論文では、これらの同位体に対する他の生成源の可能性を示唆する、若い双極惑星状星雲K4-47のミリメートル波長の観測について報告する。我々は、K4-47が炭素に富んでいることを示す、炭素を含むさまざまな分子を同定し、炭素(13C)、酸素(17O)、窒素(15N)という希少同位体が極端に濃集されていることを見いだした。比率はそれぞれ、12C/13C = 2.2 ± 0.8、16O/17O = 21.4 ± 10.3、14N/15N = 13.6 ± 6.5(不確かさは3標準偏差)であった。ちなみに太陽の対応する比率は、89.4 ± 0.2、2632 ± 7、435 ± 57である。これらの結果について考えられる1つの解釈は、K4-47がヘリウム殻フラッシュ(大量のヘリウムを炭素や他の元素に変換する爆発的な元素合成事象)を経たJ型の漸近巨星分枝星から生じ、その結果生まれた惑星状星雲に15Nと17Oが濃集するとともに、双極型の形状が形成されたとするものである。別の説明としては、K4-47が連星系である、あるいはK4-47が天体CK Vulに対して示唆されているのと同様に白色矮星の合体から生じたというものも考えられる。今回の結果は、炭素、窒素、酸素の元素合成が十分に解明されておらず、ある種の宇宙塵の分類を再考しなければならないことを示唆している。

