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量子物理学:平衡から遠く離れた孤立一次元ボース気体における普遍的なダイナミクス
Nature 563, 7730 doi: 10.1038/s41586-018-0667-0
平衡から遠く離れた孤立量子系の挙動と平衡化の解明は、量子多体物理学における最も差し迫った課題の1つである。インフレーション後の初期宇宙、重イオン衝突で生成されるクォーク–グルーオン物質、低温量子気体などの平衡から十分離れたさまざまな系が、発展する間に、初期状態やマイクロスケールの特性に依存しない時空間的な普遍的スケーリングを示す強力な理論的証拠が存在する。しかし、そうしたスケーリングの直接的な実験証拠は欠如している。本論文では、強い冷却クエンチによって三次元極低温ボース気体から現れる、平衡から遠く離れた孤立一次元ボース気体の時間発展する運動量分布において、普遍的スケーリングを実証する。このスケーリング領域内では、低運動量でのこの系の時間発展は、時間に依存しない普遍関数と単一のスケーリング指数によって記述される。この非平衡スケーリングは、出現した保存量の低運動量への輸送を記述し、この輸送によって最終的に準凝縮体が生じる。今回の結果から、孤立した量子多体系における普遍的なスケーリングダイナミクスが確立された。これは、平衡から遠く離れた時間発展の特性を普遍性クラスの観点から評価する上で重要な一歩となる。普遍性によって、例えば、最低エネルギーにある低温原子系を使って、インフレーション初期宇宙で遭遇する系など現在実現不可能な最高エネルギーの系のダイナミクスの重要な側面をシミュレートする可能性が開かれると思われる。

