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計測学:光電効果の絶対タイミング

Nature 561, 7723 doi: 10.1038/s41586-018-0503-6

光電子分光法は、単純な金属や半導体からモット絶縁体や超伝導体などの複雑な物質まで、凝縮物質の内部の働きを理解する上で重要な役割を担っている。そうした固体に関する最新の知識の大半は分光学的研究から得られており、サブフェムト秒光パルスを用いれば時間領域の評価が可能になる。例えば、アト秒(10−18秒)の計測では、原子の長さスケールとアト秒の時間スケールで電子波束の生成、輸送、散乱の追跡が可能になる。しかし、これまでの研究では、光子到着時間がアト秒精度で分からなかったため、こうした過程の持続時間を明らかにできなかった。今回我々は、全ての測定タイミングの基準を光パルス到着の瞬間として観測下の過程の絶対タイミングを得る原子クロノスコープ法を導入することによって、この不明確さの主な原因を克服できることを示す。今回の原理証明実験によって、タングステンの伝導帯からの光電子放出は、これまでの予想よりも速く進む可能性があることが明らかになった。これに対し、内殻状態からの電子放出の持続時間は、半古典的モデリングによって正確に記述される。こうした知見は、固体のアト秒応答の先進的モデリングにおいて電子の起源、初期励起、輸送を扱う必要性を浮き彫りにしており、今回の絶対データから1つの基準が得られる。我々は、まず表面をロバストに特性評価した後、アト秒分光法を表面吸着原子の放出特性の分離へと拡張し、吸着原子が瞬時に応答する光電子放出体として働くことを実証した。また我々は、単層未満の誘電体原子が吸着してもタングステンの内殻電子のタイミングは変化しないことを見いだした。これは、技術や生物学に関連する吸着物質系における励起と電荷移動を調べる出発点となるだろう。

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