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ゲノム編集:染色体融合による核型の改変は酵母の生殖隔離を引き起こす

Nature 560, 7718 doi: 10.1038/s41586-018-0374-x

現存種では、比較的似たようなゲノムサイズを持つタクソン内(例えば昆虫)でさえ、染色体数が大きく異なっている。これは、テロメア間の融合やゲノム重複など、ゲノムに刻まれた過去の偶発的事象を反映していると考えられる。ヒトは23対の染色体を持つが、他の類人猿には24対あり、ヒト染色体の1本は祖先染色体の融合産物である。こういった事例から、生物種は、染色体数の変化を、ゲノムの内容を大きく変化させずにどの程度許容できるのかという疑問が浮かび上がる。出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)では多くのツールが染色体改変に使われているが、CRISPR–Cas9ゲノム編集によって最も積極的な改変戦略が容易になる。今回我々は、CRISPR–Cas9を用いた酵母染色体の融合に成功し、16本から2本までの範囲で徐々に染色体数を減少させた、一連のほぼ同質遺伝子系統の酵母株を作製した。約6メガ塩基の染色体を2本持つ株では、トランスクリプトームに多少の変化が見られたが、大きな異常を示さず増殖した。我々は、16本の染色体を持つ株を、染色体数がより少ない株と交配させた際に、2つの傾向に気付いた。染色体数が16本より減少すると、胞子の生存率は顕著に低下し、染色体が12本の株では10%未満となった。染色体数がさらに減少すると、酵母の胞子形成は停止した。染色体が16本の株と8本の株とを交配させると、完全な四分子形成が大きく減少し、胞子形成が1%未満になり、そこから生存能力のある胞子は得られなかった。しかし、8本、4本あるいは2本の染色体を持つ株同士の間での同型交配では、優れた胞子形成が行われ、生存能力を有する胞子が産生された。これらの結果から、8つの染色体間の融合事象は生殖能を持つ酵母株を隔離するのに十分であることが示された。以上のことから、出芽酵母は、予想以上によく染色体数の減少を許容し、これによって、変化に対するゲノムのロバスト性の特筆すべき例がもたらされた。

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