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物性物理学:グラフェンプラズモニクスの基本的限界

Nature 557, 7706 doi: 10.1038/s41586-018-0136-9

プラズモンポラリトンは、光と可動電子のハイブッド励起であり、長波長放射のエネルギーをナノスケールで閉じ込めることができる。プラズモンポラリトンによって、レーザー発振、トポロジカル保護、双極子禁制吸収を含む多くの不可解な量子効果が生じる可能性がある。そうした現象の実現に必要な条件は、長いプラズモン寿命であるが、高閉じ込めモードでは達成が難しいことがよく知られている。グラフェンのプラズモンポラリトンは、ディラック準粒子と赤外光子のハイブリッドであり、光と物質の相互作用をナノスケールで研究するプラットフォームとなる。しかし、グラフェンのプラズモン散逸はかなり大きく、その基本的限界はまだ定まっていない。今回我々は、ナノメートルスケールの赤外撮像を用いて、他の層に挟まれた高移動度グラフェンにおける伝搬プラズモンポラリトンを極低温で調べた。この領域では、プラズモンポラリトンの伝搬が主としてグラフェンを挟む層の誘電損失によって制限され、電子–フォノン相互作用の寄与は小さい。液体窒素温度では、固有のプラズモン伝搬長が10 μm、すなわちプラズモン波長の50倍を超え得るため、調整可能な高閉じ込めポラリトンモードの記録が打ち立てられた。今回のナノスケールの撮像の結果は、プラズモン散逸の物理を明らかにするとともに、ヘテロ構造設計に応用する際のそうした損失の軽減に役立つと考えられる。

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