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神経科学:パーキンソン病状態とジスキネジア状態における正反対の神経集合動態
Nature 557, 7704 doi: 10.1038/s41586-018-0090-6
パーキンソン病におけるドーパミンの喪失は、大脳基底核の線条体有棘投射ニューロン(SPN)の直接的な(dSPN)経路または間接的な(iSPN)経路で、それぞれ活動の抑制または亢進を誘導することにより運動を阻害すると考えられている。パーキンソン病のドーパミン前駆体L-DOPAによる治療で引き起こされるジスキネジアなどの運動過多異常の根底には、これと反対の不均衡がある可能性がある。本研究で我々は、行動中のマウスで、ドーパミン喪失の前後ならびにL-DOPA誘発性のジスキネジアにおいて、数千のSPNをモニタリングした。通常、dSPNとiSPNの混成クラスターは運動の前に共に活性化する。しかし、ドーパミンの喪失はSPNの活動率を不均衡化し、運動を担うiSPNクラスターを阻害した。臨床効果と一致して、L-DOPAやD2ドーパミン受容体の活性化は、D1ドーパミン受容体の活性化よりも効果的にこれらの異常を回復させた。L-DOPA誘発性のジスキネジアではこれと反対の病態生理が生じ、この状態ではiPSNは活動の低下を、dSPNはクラスター化しない過剰な活動を示した。従って、SPN活動の時空間的プロファイルと活動率は共に線条体の機能に必須であると見られ、大脳基底核の障害に対する次世代治療法では、線条体の活動の2つの側面の両方を標的とすべきだと考えられる。

