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構造生物学:ヘリックス外アンタゴニストNDT9513727に結合した補体C5a受容体の構造

Nature 553, 7686 doi: 10.1038/nature25025

補体系は、感染や組織損傷に対する宿主応答の重要な構成要素である。補体カスケードが活性化されると、C5aやC3aなどのアナフィラトキシンが生じる。C5aは、骨髄由来の細胞が発現するGタンパク質共役受容体のアナフィラトキシンC5a走化性受容体1(C5aR1、別名CD88)を介して炎症促進作用を発揮する。補体系の阻害剤は、敗血症、関節リウマチ、クローン病、虚血・再潅流傷害などの病気の治療薬候補としてずっと関心を集めてきた。さらに最近になって、アルツハイマー病のような神経変性疾患にC5aが果たす役割が明らかになってきている。リガンドのC5aを基盤とするペプチドアンタゴニストは、乾癬と関節リウマチについての臨床試験が第2相にまで進んでいる。だが、これらのペプチド化合物には、オフターゲット活性、製造コスト、免疫原性を持つ可能性、経口投与の際のバイオアベイラビリティーの低さなどの問題が見られる。W-54011やNDT9513727のような、C5aR1に競合的に結合する低分子アンタゴニストは、C5a放射性リガンド結合アッセイによって複数見つかっている。NDT9513727はC5aR1の非ペプチド性インバースアゴニストで、霊長類とスナネズミの受容体に対して、他の種類の生物よりも高い選択性を示す。今回我々はC5aアンタゴニストの作用機序を調べる目的で、NDT9513727と複合体を形成した熱安定化C5aR1(C5aR1 StaRと呼ばれる)の構造を明らかにした。小型の分子であるNDT9513727は、膜を貫通するヘリックスバンドルの外側で、膜貫通ヘリックス3、4、5の間に結合することが分かった。NDT9513727とTrp2135.49(上付き文字はBallesteros–Weinstein番号)残基との間の相互作用が、この化合物の種選択性を決定するのに重要であるらしい。この構造から、NDT9513727はそのインバースアゴニスト作用をヘリックス外からという様式により及ぼしていることが明らかになった。

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