Letter

天文学:赤色の極端に細長い恒星間小惑星のつかの間の訪問

Nature 552, 7685 doi: 10.1038/nature25020

惑星系形成モデルが、巨大惑星の軌道移動によって初期の微惑星の大半が星間空間へ放り出されることを示唆しているにもかかわらず、約75万個に上る太陽系の既知の小惑星や彗星で、太陽系外に由来すると考えられているものは1つもない。恒星間氷天体は個数密度が高い(1立方天文単位当たり2.4 × 10−4個)と予測されていることから、いくつかは検出されているべきであるが、今のところ1つも見つかっていない。数十年にわたる小惑星や彗星の特徴評価から、現在の太陽系の質量分布、化学組成、惑星配置を説明する形成モデルが生まれているが、太陽系が惑星系の典型であるかどうかを明らかにする方法はなかった。本論文では、天体1I/2017 U1「オウムアムア(‘Oumuamua)」の観測および分析について報告する。この天体は、太陽系外軌道をとることが実証され、これにより他の惑星系と太陽系との間の物質の比較が可能になる。この天体が内部太陽系を通過したわずかな間に我々が観測した結果から、この天体が小惑星であり、太陽に0.25天文単位内まで近づいたにもかかわらず彗星活動の兆候は見られなかったことが明らかになった。分光学的測定からは、この天体表面がスペクトル的に赤色であり、太陽系内に存在する彗星もしくは有機物質に富む小惑星と一致することが示された。さらに、光度曲線の観測から、この天体の形は、長さが幅の約10倍と極端に細長く、アルベドを0.04と仮定すると平均半径は102 mになることが示された。太陽系の既知の天体には、このような極端な形状のものはない。太陽系にオウムアムアが出現したことは、そうした天体の全てが彗星であるという仮定に基づく恒星間天体の個数密度のこれまでの見積もりが、悲観的に低かったことを意味している。現在の小惑星サーベイ装置に予定されている改良とデータ処理技術の改善によって、今後数年のうちにさらに多くの恒星間天体が発見されると考えられる。

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