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ナノテクノロジー:バイオテクノロジーによるDNA折り紙の大量生産

Nature 552, 7683 |  Published: |  doi: 10.1038/nature24650


DNAナノテクノロジー、特にDNA折り紙は、ナノメートル精度の特徴を持つマイクロメートルスケールの三次元構造体へのボトムアップ自己集合を可能にする。こうした構造体はカスタマイズ可能であり、部位特異的に機能化したり、機械に似た挙動や論理ゲート挙動を示すように構築したりすることができる。それらの使用は、現在の製造方法に限界があるために、少量の材料(マイクログラム規模)しか必要としない用途に限定されている。しかし、より多くの材料を使用できれば、例えば治療薬としてや複合材料において提案されている多くの応用を実現できる可能性がある。DNA折り紙では、多くの短いオリゴヌクレオチドの一本鎖ステープルで非常に長い一本鎖の足場分子を適所に保持することによって、ナノ構造体が作られる。バクテリオファージ由来の足場分子のみが拡張可能で効率的な大量生産に適しており、短いステープル鎖はコストのかかる固相合成や酵素過程によって得られる。本論文では、バクテリオファージを用いて、自己切断型「カセット」を挿入した標的鎖配列を含む一本鎖DNA前駆体を生成することによって、実質的に任意の長さと塩基配列の一本鎖DNAを拡張性とコスト効率の高い方法で作製できることを示す。この個々のカセットには、Zn2+に依存するDNA切断DNA酵素が2つ含まれている。我々は、振とうフラスコ培養によっていくつかのDNA折り紙に必要な一本鎖DNAを全て生成し、リットルスケールの攪拌タンクバイオリアクターで巨視的な量のDNA折り紙ナノロッドのエンドツーエンド生産を実証した。今回の方法は、既存のDNA折り紙の設計フレームワークに適用可能で、官能基を用いてカスタム修飾を行うのに必要な、DNA折り紙のモジュール性とアドレス可能性を維持している。全ての生産工程と精製工程は拡張に適しているため、今回の方法によって科学技術の多くの分野でDNAナノテクノロジーの範囲が広がると我々は予想する。

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