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エピジェネティクス:植物におけるパイオニア転写因子による胚性エピジェネティック再プログラム化

Nature 551, 7678 doi: 10.1038/nature24300

クロマチン修飾やDNAメチル化などのエピジェネティック修飾は、動植物の遺伝子発現調節において中心的な役割を果たしている。エピジェネティック標識の伝達は、特定の遺伝子が細胞系譜特異的な発現パターンを維持し、細胞運命を維持するために重要である。しかし、生殖系列を確保しておかない植物のような生物では、子孫の適切な発生を保証するために、成長や発生の過程、もしくは環境刺激へ応答する際に調節座位に蓄積した標識は、配偶子や胚において消去されなければならない。シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)では、春化処理として知られている長期間の低温曝露(冬の低温)が、強力な花成抑制因子FLOWERING LOCUS C (FLC)に対し、有糸分裂を通して安定したエピジェネティックなサイレンシングを引き起こし、植物が春に花を咲かせることを可能にしている。しかし、このサイレンシングは各世代でリセットされる。今回我々は、種子特異的な転写因子であるLEAFY COTYLEDON1(LEC1)が、FLCでの活性クロマチン状態の初期の確立を促進して、前胚でのde novoな発現を活性化し、配偶子から受け継いだサイレンシング状態を解除することを示す。この活性クロマチン状態は前胚期から後胚期まで受け継がれ、胚でのFLC活性化の記憶が後胚期へと伝えられる。我々の知見は、植物における胚でのクロマチン状態の再プログラム化の機構を明らかにし、後胚期の胚性活性遺伝子発現のエピジェネティック記憶についての洞察を与え、胚性因子が植物の胚発生ではなく後胚期の発生過程の「制御」に働くことを示している。

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