Letter

材料科学:光活性ポリマー膜における波の生成

Nature 546, 7660 doi: 10.1038/nature22987

外部刺激に応答して形を適合させる振動材料は、医学やロボット工学への新しい応用向けに関心が持たれている。例えば、液晶ネットワークは、光に対して応答するなど、刺激に誘発されてさまざまな形状に変形するようプログラムできる。液晶ポリマー膜にアゾベンゼン分子を組み込むことで膜に光応答性を持たせることが多いが、ほとんどの場合、膜の曲げ応答のみが研究されており、光異性化後の緩和はかなり遅い。コア(中心部)の修飾や、アゾベンゼン部への置換基の付加によって、光物理的特性や光化学的特性を大きく変えることができるため、複数の光源やレンズ、反射鏡を備えた複雑な装置の使用を回避できる機会が得られる。今回我々は、シス体からトランス体への熱緩和が速いアゾベンゼン誘導体を液晶ネットワークに組み込むことによって、一定の光照射の下で連続的かつ巨視的で方向性のある力学的な波を示し、自己遮蔽によってフィードバックループを駆動する光活性ポリマー膜を作製したことを報告する。波の発生機構は、理論モデルと数値シミュレーションを用いて説明でき、その結果は、実験結果と定性的によく一致していた。我々はまた、光で駆動する移動や自浄表面に今回の光活性膜を応用できる可能性があることも実証し、さらには、フォトメカニカル環境発電や小規模輸送などの分野で応用されると予想する。

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