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発生生物学:進化的に保存されたモデル系から導かれたヒトの初期発生と生殖系列細胞プログラムの原理
Nature 546, 7658 doi: 10.1038/nature22812
精子と卵の前駆体であるヒト始原生殖細胞(hPGC)は、着床後発生初期の2~3週間に生じる。hPGC誘導のin vitroモデルを用いた近年の研究では、ヒトとマウスでのPGCの細胞運命指定には、機構的に明らかな違いがあることが示唆されていて、その一因は、PGCの持つ多能性ネットワークと着床後発生初期の相異にあるらしい。ヒトの初期胚は直接的な研究に使用できないため、我々はヒトと同じように2層の胚盤として発生するブタ胚などの代替となる系を使って検討を行った。本論文では、ブタPGCは、WNTシグナル伝達とBMPシグナル伝達に応答してSOX17とBLIMP1の発現が順次上昇することで、分化能を持つ前原始線条期の胚盤葉上層後部から生じることを明らかにする。我々はこのモデルを、原腸陥入前後の発生を模したヒトとサルのin vitroモデルと組み合わせて用い、胚盤葉上層における始原生殖細胞運命への分化能発生の進化的に保存された原理を示す。この過程に続いて、エピジェネティックプログラムが開始され、この過程はSOX17とBLIMP1の遺伝子量のバランスによって調節されている。ヒト、ブタ、サルのin vivoモデル、in vitroモデルを組み合わせて用いる我々の方法によって、ヒトの初期発生について総合的な知見が得られた。

