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がん治療:がんの薬剤抵抗性状態としてのまれな細胞多様性と薬剤誘導性再プログラム化

Nature 546, 7658 doi: 10.1038/nature22794

がんで変異が生じているシグナル伝達分子を標的とする治療は、短期間に著効が見られる場合が多いが、抵抗性を持つがん細胞の出現が完治を妨げる主な障壁となっている。抵抗性は二次変異によって生じることがあるが、遺伝学的原因が明確でない場合もあり、非遺伝学的でまれな細胞多様性による可能性も考えられるようになってきた。今回我々は、ヒト黒色腫細胞は単一細胞レベルで顕著な転写のばらつきを示す場合があり、これによって最終的に薬剤治療に抵抗性を示すようになる細胞を予測し得ることを示す。このばらつきには、多数の耐性マーカーの半ば協調的で高レベルの転写が、 非常に少ない割合の細胞でまれに起こることが関与している。このような細胞では、薬剤が添加されると、続いてエピジェネティックな再プログラム化が誘導され、この一過性の転写状態が安定な抵抗性状態に変換される。この再プログラム化は、SOX10による分化が起こらなくなることに始まり、次いで転写因子JUNやAP-1それにTEADの活性などを介して新しいシグナル伝達経路の活性化が続く。我々の研究は、薬剤抵抗性の獲得が多段階の性質を持つことを明らかにし、また単一細胞での抵抗性動態を理解するための枠組みを提供する。他の種類の細胞でも、これらの同じマーカー遺伝子の多くが散発性の発現を示すので、まれな細胞亜集団でこのような発現を示す一般的なプログラムの存在が考えられる。

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