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応用物理学:非線形パリティ–時間対称回路を用いるロバストなワイヤレス給電
Nature 546, 7658 doi: 10.1038/nature22404
ワイヤレス給電は、近接場での磁界結合を利用した非放射型給電の領域において、大きく進歩した。ほぼ共振器サイズのあらかじめ決められた距離での効率的な給電を実現するためには、回路共振とインピーダンス変換を併用することが多い。非放射型ワイヤレス給電の開発によって、埋め込み可能な医療機器のワイヤレス給電や、停車中の電気自動車のワイヤレス充電など、実世界での応用への道が開かれている。しかし、動作条件の変動に対して給電効率が安定したワイヤレス給電システムを作ることは、いまだ基本的な課題となっている。今回我々は、非線形利得飽和素子を組み込んだパリティ–時間対称回路によって、ロバストなワイヤレス給電が実現することを理論的に提唱し、実験的に実証する。今回の結果は、調整を全く必要とすることなく、約1 mの距離変動にわたって給電効率がほぼ1のままであることを示している。これは、給電距離の変化や電源と受電ユニットの相対配向の変化に伴って周波数や内部結合パラメーターを絶えず調整した場合にのみ高い給電効率を維持できるという、従来の方法とは対照的である。非線形パリティ–時間対称回路を用いることで、動いている機器や自動車へのロバストなワイヤレス給電が可能になるはずである。

