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材料科学:タコの吸盤の突起に着想を得たぬれに強い接着パッチ

Nature 546, 7658 doi: 10.1038/nature22382

表面間の機械的な結合や分子間引力に頼る接着方法は、液体に接したときに機能しなくなる可能性がある。これまで、人工の湿式接着材料や乾式接着材料には、吸引や毛管現象を可能にするキノコ型や多孔性の階層構造、ナノ粒子を含んだ超分子構造、さまざまなタンパク質高分子電解質を用いた化学的な付着物質が取り入れられていた。しかし、作製が容易で、湿潤条件でも乾燥条件でも性能がよく繰り返し使え、接着面の非化学的汚染を避けられる接着材料を開発することは困難である。今回我々は、タコの吸盤に見られるドーム状の突起に基づく、生体から着想を得た人工の可逆的湿式/乾式接着系を提示する。我々は、こうした突起の構造を模倣するため、溶液系を用いる単純な空気トラップ法を使用し、パターン形成された構造をポリマー製のマスター鋳型として作製し、次にこれを用いて反転構造を作製した。作製過程では、精密な化学合成や表面改質は行っていない。この人工接着材料のマイクロメートルスケールのドームによって、吸引応力が増大した。タコに着想を得たこの材料系は、さまざまな条件下(乾燥、湿潤、水中、油中)で、シリコンウエハー、ガラス、粗い皮膚表面に対して可逆的で何度も繰り返し可能な強い接着力を示した。また我々は、考えられる用途を実証するため、この接着材料を用いて大型シリコンウエハーを空気中と水中で輸送したが、輸送に伴う表面汚染は見られなかった。

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