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がん:Wntを産生するニッチが、肺腺がんの増殖能を高めプログレッションを駆動する

Nature 545, 7654 doi: 10.1038/nature22334

がんに見られる細胞状態の不均一性は、薬剤耐性、がんのプログレッション、および正常な組織の幹細胞の性質を持つがん細胞の存在と関連付けられている。分泌されたWntシグナルは、肺の発生や再生などにおいて、さまざまな上皮組織で幹細胞を維持する働きをする。今回我々は、マウスおよびヒトの肺腺がんに、2つの異なる亜集団からなる階層性が見られることを明らかにする。1つはWntシグナル伝達活性が高い亜集団、もう1つはWntリガンドを供給するニッチを形成する亜集団である。Wnt応答細胞では腫瘍の増殖能が増大していることから、これらの細胞が正常な組織の幹細胞の性質を持つことが示唆される。Wntの産生やWntシグナル伝達の遺伝的な擾乱は、腫瘍のプログレッションを抑制した。Wntに不可欠な翻訳後修飾を妨げる低分子阻害剤は、腫瘍の増殖を抑制し、肺がん細胞の増殖能を大幅に低減させ、担腫瘍マウスで生存率の改善につながった。これらの結果は、幹細胞様細胞とニッチ細胞の表現型を維持する経路を阻害する戦略が、効果的な抗がん治療法になり得ることを示している。

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