Letter

原子物理学:高次相関による量子多体系の実験的特性評価

Nature 545, 7654 doi: 10.1038/nature22310

量子系は、その相関によって特性を評価できる。2次より高い次数の相関と、高次相関をより低次の相関に分解できる方法によって、系や、その構造、相互作用、複雑さに関する重要な情報が得られる。従って、そうした相関関数の測定は、量子シミュレーションの解釈、検証、特性評価の極めて重要な手段となる。理論計算では高次相関関数を用いることが多いが、これまで実験的に調べられているのは主に2次までの相関である。今回我々は、一対のトンネル結合した一次元原子超流動体を調べ、対応する量子多体問題の特性を、相関関数を測定することによって評価した。我々は、10次までの位相相関関数を干渉パターンから抽出し、こうした関数がより低次の相関に因数分解されるかどうか、また因数分解される場合はどのような条件下であるかについて解析した。この解析によって、今回の系、関連の準粒子、それらの相互作用、トポロジー的にはっきりと異なる真空の基本的な特徴が明らかになった。我々は、今回のデータから、熱平衡状態では今回の系が、素粒子物理から凝縮物質までさまざまな分野と関わりがあるサイン・ゴルドン模型の量子シミュレーターと見なすことができると結論付ける。高次相関関数の測定と評価は、他の系に容易に一般化でき、密度、スピン、磁化といったオブザーバブルの相関の研究にも容易に適用できる。従って、今回の系は、実験データから量子多体系を解析する一般的な方法となる。

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