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発生生物学:脈管発生のFGF依存性代謝制御
Nature 545, 7653 doi: 10.1038/nature22322
血管やリンパ管の脈管構造は、組織の酸素化および体液の恒常性維持に密接に関与している。これらの脈管ネットワークの構築には、内皮細胞の発芽、移動および増殖が関わっている。最近の研究から、これらの過程には細胞代謝の変化が重要であることが示唆されている。血管内皮細胞増殖因子(VEGF)依存性の脈管発生や代謝の調節については多くのことが明らかにされているが、その状況での繊維芽細胞増殖因子(FGF)の役割についてはほとんど分かっていない。今回我々は、FGF受容体(FGFR)シグナル伝達が、脈管発生における非常に重要な調節因子であることを明らかにする。この調節過程は、FGF依存性のc-MYC(MYC)発現の制御によって達成され、これが次いで解糖系酵素のヘキソキナーゼ2(HK2)の発現を調節する。FGFシグナル伝達の入力がないときのHK2レベルの低下は、解糖の減少をもたらし、これによって内皮細胞の増殖および移動が妨げられる。内皮全体やリンパ特異的にHk2をノックアウトすると、Fgfr1/Fgfr3二重変異マウスに見られる血管異常および/あるいはリンパ管異常の表現型が模写され、HK2の過剰発現はFGFシグナル伝達の抑制によって引き起こされる異常を部分的に救済する。従って、内皮の解糖のFGF依存性調節は、発生期および成体における脈管の増殖や発生に極めて重要な過程といえる。

