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神経幹細胞:機能的に統合したヒト前脳由来スフェロイドの合体

Nature 545, 7652 doi: 10.1038/nature22330

神経系の発生では複数の事象が協調的に連続して起こるが、その1つに、GABA作動性(γ-アミノ酪酸放出)ニューロンの前脳の腹側から背側への移動と皮質回路への統合がある。しかし、こうした領域間相互作用について、ヒトの細胞でモデル化された例はない。今回我々は、ヒト多能性幹細胞から、皮質グルタミン酸作動性およびGABA作動性ニューロンを含む背側または腹側前脳に類似した三次元的スフェロイドを作出した。これらの亜領域特異的な前脳スフェロイドはin vitroで合体させることができ、胎児前脳で見られる介在ニューロンの域間移動が再現された。この系を用いたところ、ティモシー症候群(CaV1.2カルシウムチャネルの変異により引き起こされる神経発生異常)では介在ニューロンの域間移動に異常が見られることが明らかになった。また、介在ニューロンは、移動後にグルタミン酸作動性ニューロンに機能的に統合して微小生理系を構築することも分かった。この手法は、神経の発生や疾患の研究に有用であり、他の脳領域に類似したスフェロイドを作製してin vitroで回路を組み立てるのにも利用できると期待される。

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