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環境科学:輸送される全球の大気汚染と国際貿易の国境を越えた健康への影響

Nature 543, 7647 doi: 10.1038/nature21712

屋外の大気汚染にさらされることに起因する疾病によって、毎年数百万人の人々が死亡している。いくつかの研究によって、局地的な大気汚染源に関連する若年死亡率が見積もられているが、局地的な大気の質は、遠方の汚染源から大気によって輸送される汚染物質の影響も受けている可能性がある。国際貿易は、ある地域において他の地域での消費のために物品の生産(とそれに伴う排出)をした結果として、排出と汚染のグローバル化に寄与している。大気汚染物質の排出、大気の質、健康に対する国際貿易の影響は、地域的には調べられているが、健康への影響について国際貿易と大気汚染の輸送を組み合わせた全球的な評価は行われていない。今回我々は、4つの全球モデルを組み合わせて、大気による輸送と世界のさまざまな地域における物品やサービスの生産と消費によって生じる微小粒子状物質(PM2.5)汚染に起因する若年死亡率を見積もった。我々は、2007年のPM2.5汚染に関連する若年死亡者は世界全体で345万人に上るが、そのうち約12%(41万1100人)は、死亡者がいた地域ではなく世界の他の地域で排出された大気汚染物質に関連しており、約22%(76万2400人)は、ある地域において他の地域での消費のために生産された物品やサービスに関連していたことを見いだした。例えば、中国で2007年に生じたPM2.5汚染は、中国以外の地域の6万4800人以上の若年者の死亡に関連しており、これには西ヨーロッパと米国における3100人以上の若年者の死亡が含まれる。その一方で、西ヨーロッパと米国での消費は、中国における10万8600人以上の若年者の死亡に関連している。今回の結果は、国際貿易に伴うPM2.5汚染の国境を越えた健康への影響は、大気汚染物質の長距離輸送に伴う影響より大きいことを明らかにしている。

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