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がん:去勢抵抗性前立腺がんに対する効果的な併用免疫療法

Nature 543, 7647 doi: 10.1038/nature21676

アンドロゲン除去療法を受けた進行前立腺がん患者では、かなりの割合で再発が起こり、継続的なプログレッションにより致死性の転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)へ進行する。CTLA4(cytotoxic-T-lymphocyte-associated protein 4)あるいはPD1/PD-L1(programmed cell death 1/programmed cell death 1 ligand 1)に対する抗体を用いて免疫チェックポイントを阻害すると、さまざまな種類のがんについて、かなりの割合の患者で持続的な治療応答が起こる。しかし、mCRPCは免疫チェックポイント阻害に対して圧倒的なde novoの抵抗性を示したことから、このような抵抗性を克服する標的療法の探索が促されている。骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)は、腫瘍の免疫回避に重要な役割を担っていることが知られている。循環中のMDSCの数は、前立腺特異的な抗原レベルや前立腺がん患者における転移と相関する。前立腺がんのマウスモデルから、MDSC(CD11b+Gr1+)が腫瘍のイニシエーションやプログレッションを促進することが示されている。これらの観察から我々は、mCRPCにおける免疫療法へのロバストな反応が、免疫チェックポイント阻害剤と、MDSCを無効化するがT細胞機能は保持する分子標的薬を併用したことによる複合的な作用によって生じた可能性を考えた。今回我々は、mCRPCの新しいキメラマウスモデルを開発し、自然発症条件において併用療法を効率的に検討した。抗CTLA4と抗PD1の併用は、ほとんど有効性を示さなかった。また、カボザンチニブやBEZ235などのマルチキナーゼ阻害剤を用いて、mCRPCに浸潤したMDSCを標的とした治療を行っても、わずかな抗腫瘍活性しか見られなかった。しかし、原発性および転移性のCRPCは、免疫チェックポイント阻害とMDSC標的療法を併用すると、ロバストな相乗効果を示した。機構としては、併用療法の有効性は、インターロイキン1受容体アンタゴニストの発現上昇と、前立腺がん細胞が分泌するMDSC促進性サイトカインの抑制に起因していた。これらの観察は、mCRPCの治療において免疫チェックポイント阻害とMDSC標的療法を併用するためのクリニカルパスに関する仮説を明らかにしている。

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