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がん:LACTBは脂質代謝と細胞の状態を調整する腫瘍抑制因子である
Nature 543, 7647 doi: 10.1038/nature21408
有糸分裂後の分化した細胞は、細胞周期阻害因子や分化因子の発現などのさまざまな特性を示し、これらは活発に増殖する腫瘍性細胞に見られる特性とは対照的である。我々は、これらの分化細胞の遺伝子発現プロファイルから、腫瘍抑制因子として機能する可能性のある遺伝子群が明らかになるのではないかと仮定した。今回我々は、マウスおよびヒトで行ったin vitroおよびin vivo研究の結果を用いて、ミトコンドリアタンパク質のLACTBが乳がん細胞の増殖を著しく阻害することを明らかにする。作用機構には、ミトコンドリアの脂質代謝の変化や乳がん細胞の分化が関与していた。この阻害は、少なくとも部分的には、ミトコンドリアのホスファチジルエタノールアミンの合成に関与する酵素である、ホスファチジルセリンデカルボキシラーゼのレベルの低下によって達成される。これらの観察結果は、ミトコンドリアの新規な腫瘍抑制因子を明らかにするとともに、ミトコンドリアの脂質代謝と乳がん細胞の分化プログラムとの間の関連性を実証しており、従って、これまで報告されたことのない腫瘍抑制機構を示している。

