Letter
細胞生物学:体細胞でのラミンの分子レベルでの構造
Nature 543, 7644 doi: 10.1038/nature21382
核ラミナは、後生動物の核の基本的な構成要素である。核ラミナは主に中間径フィラメントタンパク質の一種のラミンから構成されており、ラミンは集合して繊維状編目構造を形成して核膜とクロマチンとを連結している。ラミナは核の構造を安定化する他に、クロマチンの組織化、転写や複製などの多くの核内活性にも関わっている。しかし、核ラミナの構造の編成についてはほとんど分かっていない。本研究では、低温電子顕微鏡断層撮影法を使って、ラミナ内でラミンが作る網目構造の編成について詳細な観察を行った。個々のラミンフィラメントのデータ解析から、球状の物質が結合しているように見える繊維が明らかになり、A型とB型のラミンが3.5 nmの太さの四量体フィラメントを形成していることが分かった。従って、ラミンは他の典型的な細胞骨格要素とは著しく異なる構造を見せている。今回の知見は、核ラミン網目構造の編成を分子レベル分解能で明らかにしており、核ラミナの足場を構成する際のラミンの役割についての手掛かりをもたらす。

