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天文学:ブラックホールの降着円盤内側に対する相対論的アウトフローガスの応答

Nature 543, 7643 doi: 10.1038/nature21385

活動銀河核の光度は、銀河から活動銀河核へのガスの落下によって決まり、ガスの流入率は、活動銀河核の光度によって調節される。このフィードバックループは、銀河の中心部にある超大質量ブラックホールがそのホスト銀河の成長を遅くしている可能性のある過程である。円盤風の形でのガスのアウトフローは大量のエネルギーを星間物質中に放出し、周辺のガスを一掃している可能性がある。こうしたアウトフローの中で速度とエネルギーに関して最も極端な超高速アウトフローは、X線で検出されるアウトフローの一部で、速度が1万 km s−1より大きく、その起源はブラックホールの重力半径の数百倍の所の相対論的な(つまり光速に近い)円盤風であると考えられている。こうしたアウトフローによって生じる吸収特性は変動するが、クエーサーの変動の時間スケールが長いため、連続X線放射の挙動とアウトフローの速度や光学的厚さの間に明確な関連性は見いだされていない。本論文では、活動銀河核IRAS 13224–3809のX線スペクトル中に、光速の0.236 ± 0.006倍(7万1000 km s−1)という極端な超高速ガス流からの複数の吸収線を観測したことを報告する。この活動銀河核では、吸収が、降着円盤の内側の領域からのX線放射と強く反相関していた。もしこのガス流が真のアウトフローであると同定されれば、その速度は円盤風の上位5%内であり、その変動は他の円盤風で見られる変動よりも数百倍速いため、クエーサーでは数か月かかるところを数時間で観測できるようになる。我々は、円盤風のX線スペクトルの特徴を低エネルギー検出器と高エネルギー検出器の両方で同時に発見しており、このことから単一の電離したアウトフローが示唆され、低エネルギーと高エネルギーの吸収線が関連付けられる。この円盤風が降着円盤内側からの放射に応答しているということは、非常に異なるスケールで生じる複数の降着過程の間の関係を立証するものであり、ブラックホールの重力半径の数倍以内からのX線放射が、X線フラックスの上昇に伴い重力半径の数百倍に及ぶ円盤風を電離させていることになる。

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