構造生物学:エキソン結合のために構造が変化したスプライソソームの構造
Nature 542, 7641 doi: 10.1038/nature21078
スプライソソームはmRNA前駆体からイントロンを除去するが、それはU6核内低分子RNA(snRNA)中の単一の触媒金属部位で触媒される2つの連続したエステル交換反応、つまり枝分かれとエキソン結合を介して行われる。切断された5′エキソンと触媒中心に結合した投げ縄構造の3′エキソンを持つスプライソソームC複合体の構造が最近報告され、Cwc25のような分岐特異因子が、分岐アデノシンが5′スプライス部位を求核攻撃できるような位置に分岐ヘリックスを固定することが明らかになった。さらに、ATPアーゼPrp16は分岐位置下流のイントロンに結合し転座させるような位置にあって、分岐特異因子の結合を不安定化し、活性部位から分岐ヘリックスを解離する。今回我々は、Prp16に媒介された構造変化が起こった後だが、エキソン結合の前の時点で停止した出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)由来スプライソソームの3.8 Å分解能での低温電子顕微鏡構造を示す。U6 snRNA触媒中心は、2つの段階に共通して使われるタンパク質によりPrp8の活性部位のキャビティにしっかり固定されたままだが、分岐ヘリックスはC複合体に対して75°回転し、Prp17やCef1、配置が変わったPrp8 RNアーゼのH様ドメインにより新たな位置に安定化されている。分岐ヘリックスのこの回転により、触媒中心から分岐アデノシンが除かれ、3′エキソンが結合する空間が作られて、5′スプライス部位とU6 snRNAのACAGAGA領域の対が再構築される。エキソン結合を促進するSlu7とPrp18は、共にPrp8 RNアーゼのH様ドメインへ結合している。Prp16に代わってPrp8へ結合したATPアーゼPrp22は、3′エキソンと相互作用が可能であり、エキソン結合後のmRNA解離のための可能な機構を示唆している。我々のC*複合体の構造は、C複合体の構造とともに、スプライシング触媒過程にあるスプライソソームの2つの主なコンホメーションを明らかにしている。

