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構造生物学:MFN1の構造から明らかになったミトコンドリア融合に不可欠なヌクレオチド誘導性の二量体化

Nature 542, 7641 doi: 10.1038/nature21077

ミトコンドリアは二重膜で囲まれた細胞小器官で、その形態は代謝条件、発生段階、環境刺激の影響によって変化する。その動的な形態変化は、うまく調節されてバランスの取れた融合と分裂の結果である。融合は、損傷したミトコンドリアDNAの補完や膜電位の維持といった、ミトコンドリアの健全性や生理的機能に非常に重要である。mitofusinはダイナミン関連GTPアーゼで、ミトコンドリアの融合に不可欠である。mitofusinはミトコンドリア外膜に埋め込まれており、オリゴマー化およびGTP加水分解によって、隣接するミトコンドリアを融合させると考えられている。しかし、この過程の分子機構はまだ解明されていない。今回我々は、GTPアーゼドメインとヘリックスドメインを含む改変型ヒトmitofusin 1(MFN1)について、GTP加水分解のさまざまな段階における結晶構造を示す。ヘリックスドメインを構成する要素は、MFN1の幅広い領域に塩基配列が分散しており、細菌のダイナミン様タンパク質の「首」に似ている。この構造からその触媒装置の独特な特徴が明らかになり、GTPの結合がコンホメーション変化を引き起こして、加水分解の遷移状態でGTPアーゼドメインの二量体化を促進する仕組みが説明できる。GTPアーゼドメインの二量体化を阻害すると、MFN1の融合活性が失われる。さらに、MFN1では保存されたアスパラギン酸残基が引き金の働きをして、おそらくはGTPの結合に依存したドメイン再編成が起こって、ミトコンドリアの伸長に影響を及ぼすことが分かった。以上のことから、我々はMFN1を介したミトコンドリアの繋留機構のモデルを提唱し、今回の知見によって、ミトコンドリアの融合やmitofusinが関連するヒト神経筋疾患の分子基盤についての手掛かりが得られた。

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