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気候科学:海洋上層の鉛直循環の低下によって生じた海洋の炭素取り込み量の近年の増加

Nature 542, 7640 doi: 10.1038/nature21068

海洋は、人為起源の二酸化炭素(CO2)の最大のシンクであり、産業革命以降、CO2排出量の約40%を吸収してきた。近年のデータは、海洋のCO2取り込み速度が過去十年にわたって増大していることを示しており、これは1990年代における炭素取り込み量の停滞あるいは減少とは逆の傾向である。本論文では、海洋循環の変動が、過去数十年にわたるこうした海洋のCO2取り込み量の変化を駆動した主な要因であることを示す。我々は、全球の逆モデルを用いて、1980年代、1990年代、2000年代における平均海洋循環を定量化した後、炭素循環モデルを用いて、循環の十年変化が海洋のCO2シンクに及ぼす影響を見積もった。その結果、1990年代に、海洋上層の鉛直循環が強まって天然のCO2の放出が増え、全球のCO2シンクが弱まったことが見いだされた。2000年代には、鉛直循環が弱まったため、この変化傾向が逆転した。海洋上層の鉛直循環の継続的な低下は、近い将来には、深海に天然のCO2を閉じ込めることで、CO2シンクを強化する可能性が高いが、最終的には、海洋による人為起源のCO2の取り込みを制限する可能性がある。

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