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幹細胞:エピジェネティックなストレス応答はHoxa9の発生シグナルによって筋幹細胞の老化を誘導する
Nature 540, 7633 doi: 10.1038/nature20603
幹細胞の機能性は加齢とともに減弱し、この減弱が組織の再生や機能における加齢に関連した障害に関与している。発生経路の変化が、加齢における幹細胞機能の減弱と関連付けられているが、この過程の性質についてはほとんど分かっていない。Hox遺伝子は胚発生中の幹細胞や組織パターン形成の主要調節因子であるが、加齢における役割は不明であった。本論文で我々は、筋幹細胞(衛星細胞とも呼ばれる)におけるエピジェネティックなストレス応答が、老齢と若齢のマウスで異なることを明らかにする。この変化には、老齢マウス由来の活性化衛星細胞における活性クロマチン標識の大規模で部位特異的な異常誘導が含まれており、その結果、他のHox遺伝子は誘導されないが、Hoxa9のみ特異的に誘導される。すると次に、Hoxa9は複数の発生経路を活性化し、これが老齢マウスと若齢マウスでの衛星細胞での遺伝子発現を区別する決定要因となる。活性化された経路には、Wnt、TGFβ、JAK/STAT、および老化シグナル伝達など、老化した筋肉の衛星細胞機能の阻害因子として現在知られているもののほとんどが含まれていた。異常なクロマチン活性化の抑制やHoxa9の欠失により、老齢マウスでの衛星細胞の機能や筋再生が改善される一方、Hoxa9の過剰発現により若齢マウスの衛星細胞で加齢関連異常が模倣され、これはHoxa9を標的とした発生経路の抑制により救済された。以上の結果から、老齢マウスの活性化衛星細胞におけるエピジェネティックなストレス応答の変化が明らかになり、これがHoxa9依存的な発生経路を活性化することで、衛星細胞の機能と筋再生を制限していることが分かった。

