Letter

惑星科学:地球程度の大きさの太陽系外惑星TRAPPIST-1 bおよびcの混合した透過スペクトル

Nature 537, 7618 doi: 10.1038/nature18641

最近、地球程度の大きさの3個の太陽系外惑星が、近傍の非常に冷たい矮星TRAPPIST-1のハビタブルゾーンの近くで発見された。これらの惑星については、質量が計測されておらず、非常に冷たい矮星周囲の惑星種族に対する観測に基づく絞り込みがなく、TRAPPIST-1の惑星がトランジットする最初の例であるため、特性はまだ明らかになっていない。理論的な予測は、大気がほとんどないというものから、水素に富んだ大気が広がっているというものまで、大気の全範囲に及ぶ。本論文では、2016年5月4日に内側の2つの惑星が同時にトランジットしている間のこれらの惑星の混合した透過スペクトルの観測について報告する。混合したスペクトルには特徴が見られず、雲のない水素に富んだ大気は、それぞれの惑星に対して10σ以上の信頼水準で除外された。従って、TRAPPIST-1 bおよびcに、広がったガスのエンペロープがある可能性は低い。それは、これらの惑星の占めるパラメーター空間の領域では、水素に富んだ大気では高高度の雲やもやがあまり形成されないと予想されているためである。多くのより高密度の大気は、雲のない水蒸気の大気から金星のような大気まで、この特徴のない透過スペクトルと依然として矛盾しない。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度