太陽光発電材料:高効率の二次元ルドルスデン・ポッパー型ペロブスカイト太陽電池
Nature 536, 7616 doi: 10.1038/nature18306
三次元有機無機ペロブスカイトは、20%を超える電力変換効率が得られ、さらに単一接合太陽電池のショックレー・クワイサー限界(33.5%)に向かう改善が見込めるという、優れた光物理特性があるため、最も有望な薄膜太陽電池材料の1つとなっている。効率の他に、太陽電池などのオプトエレクトロニクス用途に重要なもう1つの要素は、動作条件下での環境安定性と光安定性である。ルドルスデン・ポッパー相は層状の二次元ペロブスカイト膜で、その三次元ペロブスカイトとは対照的に、有望な安定性を示すが、効率は低く4.73%にすぎなかった。この比較的低い効率は、面外方向の電荷輸送が、伝導性の無機層の間にあって層間絶縁層のように作用する有機カチオンによって妨げられることに起因すると考えられている。今回我々は、無機ペロブスカイト成分の結晶面が、平面太陽電池の接触面に対して面外方向に強く優先的に配列して、効率の高い電荷輸送が促進される、単結晶に近い品質の薄膜を作製することによって、層状ペロブスカイトにおけるこの問題を克服した。我々は、このデバイスの光起電力効率が12.52%で、ヒステリシスがなく、光ストレス試験、湿度ストレス試験、熱ストレス試験を受けたときには、三次元ペロブスカイトと比べて大きく改善された安定性を示したことを報告する。封入されていない二次元ペロブスカイトデバイスは、標準光(AM1.5G)の連続照射下で2250時間以上にわたってその効率の60%以上を保ち、65%の相対湿度に対して三次元ペロブスカイトデバイスより大きな耐性を示した。デバイスを封入すると、層状デバイスはAM1.5G光の連続照射下や湿度下でいかなる劣化も示さなかった。我々は、こうした結果は、技術的に重要な長期間安定性がある高性能オプトエレクトロニクスデバイスに不可欠な、溶液処理によって作られる単結晶層状ハイブリッドペロブスカイト薄膜の発達につながると期待している。

