Letter

ナノスケール材料:固体上における液体の静摩擦と付着の切り替え

Nature 534, 7609 doi: 10.1038/nature18275

ヤモリは、天井をはうとき付着と静摩擦を使っている。静摩擦は、微視的スケールと巨視的スケールで現れ、付着やすべり摩擦と関係している。付着、静摩擦、すべり摩擦の概念は運動過程の大半で重要であるが、経験的にしか相関付けられていないことが多い。こうした概念がより詳細に解明されれば、マイクロ電気機械的スイッチやナノ電気機械的スイッチなど、ますます小型化されるデバイスの設計改善に役立つだろう。今回我々は、固体–液体界面の2つの異なる状態、すなわち水素のインターカレーションのない波形状態とインターカレーションによって生じる平坦状態における動的接触角を測定することによって、ロジウム上の単層六方晶窒化ホウ素の上の液滴の静摩擦と付着がどのように関連しているか示す。異なる電気化学的ポテンシャルを試料に加えることによって、静摩擦と付着を可逆的に切り替えることができ、原子状水素のインターカレーションが生じたり生じなかったりする。こうした付着の変化は、Wenzelモデルから分かる表面粗さの変化では説明できないため、2 nmの面内双極子リングの横方向電場の変化によるものと我々は考える。我々が研究する系について、付着の変化は計算できるが、そうした固体–液体界面の静摩擦をab initio法で決定することはまだ不可能である。六方晶窒化ホウ素とロジウムの無機ハイブリッドは非常に安定であり、付着、摩擦、潤滑の研究に応用できる可能性を持つ、切り替え可能な新種の表面となる。

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