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構造生物学:上皮カルシウムチャネルTRPV6の結晶構造
Nature 534, 7608 doi: 10.1038/nature17975
カルシウム恒常性の精密な調節は、多くの生理機能に必須である。Ca2+選択性TRP(transient receptor potential)チャネルのTRPV5とTRPV6は、上皮組織でCa2+取り込みチャネルとして、カルシウム恒常性に重要な役割を果たしている。これらのチャネルの組み立てとCa2+透過の詳細な構造基盤はまだ不明である。今回我々は、ラットTRPV6の3.25 Å分解能での結晶構造を報告する。TRPV6の全体構造を他のTRPチャネルと比べると、共通する性質と独自の特徴があることが分かった。細胞内ドメインは広範囲にわたる相互作用によって、アロステリック調節に関わる細胞内「スカート」様構造を形成している。K+チャネルに似た膜貫通ドメインでは、選択性フィルター中のアスパラギン酸側鎖の作るリングが直接Ca2+に配位することによって、Ca2+選択性が決定されている。小孔軸と細胞外の前庭様部分にある陽イオン結合部位は結晶学の手法により明らかにされた。これらの結合部位に基づいて、我々はCa2+の透過機構を考案した。今回の結果は、上皮でのCa2+取り込みの調節とその病態生理学における役割を理解するための構造的基礎を提供する。

