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材料科学:多分域強誘電体超格子における負の容量
Nature 534, 7608 doi: 10.1038/nature17659
強誘電体における自発電気分極の安定性は、単純な電子式ライターから不揮発性ランダムアクセスメモリーまで、現在の多くの用途に不可欠である。ナノスケール強誘電体の研究によって、その挙動はバルクの強誘電体と全く異なることが明らかになったことから、未来のデバイスに向けた新しい現象が見いだされる可能性がある。強誘電体は薄くなるにつれて安定な分極の維持がますます難しくなる。一方、この分極を意図的に不安定化させると強誘電体の有効誘電率が負になる可能性があるため、集積化してヘテロ構造体を形成した場合にこの強誘電体を負の容量としてふるまわせることが可能になる。負の容量は、電界効果トランジスターの消費電力の本質的な限界を克服する手段として提案されている。しかし、この現象の実験的実証は、依然として議論の的になっている。均質分極モデルに基づく一般的な解釈は、予想される強い分域形成傾向と整合させることが困難であるが、分域が負の容量に及ぼす影響はほとんど注目されてこなかった。今回我々は、強誘電体相と常誘電体相の両方における、多分域強誘電体–誘電体超格子というモデル系での広い温度範囲にわたる負の容量について報告する。我々は現象論的モデルを用いて、分域壁の運動が、負の誘電率をもたらすのみならず、負となる温度範囲を制限するのではなく広げ得ることを示す。第一原理に基づく原子論的シミュレーションによって、この現象の起源に関する詳細な微視的知見が得られた。これは、界面近傍層の支配的な寄与を確認するとともに、この現象の将来の利用に向けて道を開くものである。

