Letter

材料科学:コロイド結合の混成と異方性を介したマイクロカプセルの自己集合

Nature 534, 7607 doi: 10.1038/nature17956

方向性のある相互作用をする粒子は、新しい機能性材料の有望な構成要素であり、生物学的構造のモデルとなる可能性がある。例えば、互いに引きつけ合い、しかも柔軟な表面基を持つため変形可能なナノ粒子は、自発的に自らを秩序化して、ひもやシート、大きな小胞を形成する可能性がある。さらに、引きつけ合うパッチを持つ異方性コロイドは、自己集合して、開放格子や、分子やミセルのコロイド版を形成できる。しかし、相互引力、異方性、変形可能性を併せ持つモデル系は、まだ実現されていない。今回我々は、これらの3つの特性を兼ね備えたコロイド粒子を合成し、自己集合したマイクロカプセルを得た。我々は、相互引力と変形可能性が、コロイド結合の混成を介して方向性相互作用を生じさせることを提唱する。今回の粒子は、相互に引きつけ合う柔軟な表面基と、相互に反発し合う柔軟な表面基の両方を有している。こうした柔軟な表面基は、2つの等方的な軌道が混成してH2の分子軌道を形成する最も単純な化学結合に似て、結合時に再分布する。コロイド結合の混成によって、等方的な球は自己集合して単層平面を形成するのに対し、異方的な雪だるま形の粒子は自己集合して中空の単層マイクロカプセルを形成する。従って、この構成要素を少し変えることで、はるかに複雑な自己集合構造体が得られる。言い換えると、こうした比較的単純な構成要素を自己集合させると、等方的または変形不可能な同様の粒子の場合と比較して、著しく複雑な構造体が形成される。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度