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有機化学:19Fおよび18Fによる協奏的求核芳香族置換

Nature 534, 7607 doi: 10.1038/nature17667

求核芳香族置換(SNAr)は、有機化学において芳香族分子の官能基化に広く用いられており、陽電子放射断層撮像(PET)用に18Fを有するアレーンを生成するのに最もよく用いられている方法である。広範な求核剤がSNAr反応性を示し、SNAr反応の操作が容易であることから、この変換は確実かつ大規模に行うことができる。SNAr中に、求核剤が「脱離基」を持つ炭素原子を攻撃することによって、マイゼンハイマー錯体と呼ばれる負電荷を持つ中間体が生成される。マイゼンハイマー錯体形成時の負電荷蓄積を十分安定化できるのは、電子求引性の置換基を持つアレーンだけなので、SNAr反応の範囲は限られている。最も一般的なSNAr基質は、オルト位やパラ位に強いπアクセプターを持つ基質である。今回我々は、マイゼンハイマー中間体を経ないで進行するため電子不足のアレーンに限定されることのない、独特な協奏的求核芳香族置換反応(CSNAr)について報告する。我々は、CSNArが段階的置換よりも有利になるような、フェノールの脱酸素的フッ素化反応を提示する。機構的な知見によって、フェノールの官能基耐性18F-脱酸素的フッ素化反応の開発が可能になった。この反応は、18F-PETプローブの合成に用いることができる。今回、一般的だが厄介な18Fの共沸乾燥を必要とせずに、フェノールを出発物質として選択的な18F導入を実現し、従来の化学反応では得られない18F標識化合物が得られた。

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