Letter
地球物理学:惑星の核の条件での固体鉄の熱伝導率の直接測定
Nature 534, 7605 doi: 10.1038/nature18009
極端な圧力温度条件下で鉱物や溶融物を通過する熱の伝導は、惑星の進化とダイナミクスにおいて非常に重要である。冷えつつある地球の核では、鉄合金の熱伝導率によって、断熱熱流束、つまりダイナモ作用で地球磁場の生成を維持するのに利用できる熱エネルギーと成分的なエネルギーが定まる。地球の核内の熱輸送を記述する試みでは、従来の地球物理学的モデルや岩石に記録されている原始磁場の直接的な証拠とは相いれない大きな熱伝導率が予想されており、問題となっている。この違いを解決するためには核の熱輸送の測定が必要である。本論文では、レーザー加熱ダイヤモンドアンビルセルを使って、水星サイズから地球サイズの惑星の核に相当する圧力温度条件での固体鉄の熱伝導率の直接測定について報告する。今回の測定では、地球の核の熱伝導率は、これまでの見積もりの下限に近い、18~44 W m−1 K−1となった。この結果は、地球ダイナモが地球史の初期から維持されていることを示す古地磁気学的観測と一致しており、固体の内核はダイナモと同じくらい古い可能性がある。

