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がんプロテオミクス:プロテオゲノミクスによって乳がんにおいて体細胞変異とシグナル伝達が結び付けられた
Nature 534, 7605 doi: 10.1038/nature18003
体細胞変異は乳がんで詳しく特徴が明らかになっているが、これらの遺伝的変化がプロテオームの全体像に及ぼす影響については理解が進んでいない。本研究では、ゲノムが注釈付けされた105例の乳がん標本(そのうち77例は高品質データが提供されている)について、定量的質量分析に基づくプロテオーム解析とリン酸化プロテオーム解析を行った結果を報告する。統合解析からは、基底細胞様乳がんに特徴的な5q領域の欠失のような染色体欠失など、体細胞がんゲノムについての手掛かりが得られた。LINCS(Library of Integrated Network-based Cellular Signatures)で5qのトランスの影響を調べたところ、CETN3とSKP1の欠失と、上皮増殖因子受容体(EGFR)の発現上昇が結び付けられ、またSKP1の欠失はSRCチロシンキナーゼの上昇とも結び付けられた。包括的なプロテオームデータからは、基底細胞と管腔のクラスターに加えて、間質に多いタンパク質群が確認され、さらにリン酸化プロテオームのパスウェイ解析では、これまでのmRNAレベルでは容易に明らかにされていなかった、Gタンパク質共役受容体クラスターが明らかにされた。また、ERBB2に加えて、CDK12、PAK1、PTK2、RIPK2およびTLK2など、アンプリコンと関連した高度にリン酸化された他のキナーゼも明らかになった。我々は、乳がんのプロテオゲノミクス解析によって、体細胞変異の機能的結果が解明され、大規模な欠失や増幅領域内に存在するドライバー遺伝子の候補が絞り込まれ、治療標的が明らかになることを実証した。

