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神経科学:共通する神経細胞群によって時間的に近接した別個の文脈記憶が結び付く
Nature 534, 7605 doi: 10.1038/nature17955
最近の研究で、別個の記憶でも短い時間内に符号化されると、共通の神経群がそれらを結び付けることが示唆されている。記憶の割り付け仮説によれば、学習によって神経興奮性が一時的に増すと、次の記憶の表現が第1の記憶を符号化した細胞群に偏り、一方の記憶を想起すると他方も想起されやすくなる。本論文では、マウスが2つの別の文脈を1日以内に獲得した場合、活性化した海馬CA1細胞群の重複率が、1週間隔てて獲得した場合よりも高いことを示す。複数の知見から、この神経群の重複が、2つの文脈記憶を結び付けると考えられる。まず、1つの文脈と結び付いた恐怖は、別の中立の文脈が1日以内に獲得されるとその文脈に転移するが、1週間離れると、そうはならない。さらに、第1の記憶は1日以内の第2の記憶を強めるが、1週間隔たると無効になる。CA1細胞の興奮性が低下していることが知られている加齢マウスでは、この細胞群の重複がなく、文脈間の恐怖の転移も、第2の記憶の強化も起きない。加齢マウスでも、細胞の興奮性を上げたり、2つの文脈提示の際に共通のCA1ニューロン群を活性化したりすると、記憶間の結合の低下を救済することができた。これらを総合すると、短い時間内に符号化された複数の文脈記憶は、重複した細胞群への貯蔵を指示することにより結び付けられることが明らかになった。加齢によってこの過程が変化すると、記憶の時間的構造に影響が現れ、関連した記憶の効率的な想起に障害が生じるのかもしれない。

