Letter

宇宙物理学:降着を受けている白色矮星の伴星である照射を受ける褐色矮星

Nature 533, 7603 doi: 10.1038/nature17952

相互作用しているコンパクトな連星系は、照射を受ける亜恒星天体を調べる自然の実験室になる。こうした系における質量を失う伴星(ドナー星)は、恒星から亜恒星の領域へ遷移し、主星(コンパクトな降着天体)の照射も受けている。内部および外部のエネルギーフラックスは、こうした天体間で同程度であると予想されることから、まだ明らかになっていない照射領域を理解する手段になる。ドナー星の大気特性はほとんど分かっていないが、照射によって変化している可能性がある。ドナー星の大気のモデルを絞り込むには、観測に基づいてそれらの物理的性質(質量、半径、温度、アルベド)の正確な推定値を得る必要がある。本論文では、降着を受けている白色矮星の連星系において、照射を受ける亜恒星ドナーの分光学的な検出と特性評価について報告する。近赤外線観測結果から、ドナー星のモデルに依存しない質量推定値が太陽質量の0.055 ± 0.008倍であり、平均的なスペクトル型がL1 ± 1であると決定できた。これは、ドナー星が褐色矮星であることを示唆する理論的な予測とモデルに依存する観測による絞り込みの両方を裏付けている。さらに、時間分解データから、照射によって生じる亜恒星ドナーの昼側と夜側の平均温度差(57 K)や、表面の温度が最も高い部分と最も低い部分の最大温度差(200 K)も見積もることができた。観測結果は、2σの信頼水準で0.54未満の放射(ボンド)アルベドを持つ、単純な幾何学的リプロセッシングモデルでよく記述され、高いリプロセッシング効率と矛盾しないが、褐色矮星ドナーの大気における横方向の熱再分配は極めて少ない。これらの結果から、連星の進化については、ドナー星が恒星から亜恒星の領域への遷移を生き残ったという知見が得られ、また、亜恒星大気については、褐色矮星の照射と内部エネルギーが同程度である領域を検証できることが分かった。

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