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生物工学:ゲノム規模でオフターゲット効果の検出されない高忠実度CRISPR–Cas9ヌクレアーゼ

Nature 529, 7587 doi: 10.1038/nature16526

ゲノム編集に広く用いられているCRISPR–Cas9ヌクレアーゼは、望まないオフターゲット変異を引き起こすことがある。広く用いられている化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)のCas9(SpCas9)のゲノム規模のオフターゲット効果を減らすために用いられてきたこれまでの戦略は不完全で、効果が限定的あるいは実証されておらず、また、使用を制限するような他の制約もある。本研究では、DNAへの非特異的接触を減らすように改変された高忠実度バリアントであるSpCas9-HF1について報告する。SpCas9-HF1のオンターゲット活性をヒト細胞で調べたところ、sgRNA(single-guide RNA)の85%以上で野生型SpCas9と同等である。標準的な非反復配列を標的としたsgRNAを用いた場合、SpCas9-HF1ではゲノム規模の二本鎖切断捕捉(break capture)法と標的塩基配列解読法で、完全に、あるいはほぼ完全にオフターゲット現象が検出されなかった。非典型的な反復配列標的部位に対しても、野生型SpCas9により誘導されるオフターゲット変異の大半は、SpCas9-HF1では検出されなかった。SpCas9-HF1は並外れた正確性を持つため、研究や治療応用において野生型SpCas9に代わるものの1つとなる。より広い意味において、我々の結果は、他のCRISPR–RNA誘導型ヌクレアーゼの、ゲノム規模の特異性を最適化するための一般的な戦略を示唆するものである。

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