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構造生物学:HOIP/E2~ユビキチン複合体の構造から明らかになったRBR E3リガーゼの作用機構と調節

Nature 529, 7587 doi: 10.1038/nature16511

ユビキチン化は、細胞のシグナル伝達や機能のあらゆる面に影響する重要な過程である。ユビキチン化の重要な段階の1つが、E2ユビキチン結合酵素から基質あるいは伸長中のユビキチン鎖へのユビキチンの転移で、これにはE3ユビキチンリガーゼが関わっている。RING型E3リガーゼは通常、E2から基質へのユビキチンの直接的転移を促進する。しかし、RING型E3リガーゼのRBR(RING-between-RING)ファミリーはこのような枠組みに従わず、HECT型E3リガーゼと同様にユビキチンと共有結合性中間体を形成する。RBRファミリーには、パーキンや、LUBAC(linear ubiquitin chain assembly complex)の重要な触媒成分であるHOIPが含まれている。RBR E3リガーゼであるパーキンとHHARIが全体として自己阻害型になっている状態の構造については知見が得られているが、完全に活性型となっている無傷のRBR E3リガーゼ、あるいはその複合体のいずれかについての構造はまだ得られておらず、そのためにRBRの作用機構はほとんど分かっていない。本論文では、E2~ユビキチン複合体と転移複合体を形成した状態にある、完全に活性化したヒトHOIP RBRの構造を、我々の知るかぎりで初めて報告する。この構造から、RBR E3リガーゼの複雑な性質が明らかになった。活性なHOIP RBRは自己阻害型RBRとは著しく異なるコンホメーションを採っている。HOIP RBRは伸びた形になってE2~ユビキチン複合体と結合しており、E2とE3の触媒中心はユビキチンの受け渡しに最適な並び方になっている。この配置は、HECT型に似た作用機構に構造上必要であり、こうした機構を可能にしている。さらに、RBRに固有の3個の異なるヘリックス–IBRフォールドモチーフがユビキチン結合領域を形成し、そこにE2~ユビキチン複合体中の活性化ユビキチンが結合し、意外なことにさらにもう1個の調節性ユビキチン分子もここに結合している。今回得られたこれらの特徴は、HOIP RBR E3リガーゼ反応サイクルの重要な段階を明らかにしており、そして、パーキンやHHARIとの比較からはRBR E3リガーゼの一般的な作用機構が考えられる。

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